待っていてくれた優勝カップ
サン・スーシ 小山 太郎

待っていてくれた優勝カップ
  一年ぶりに戻って来た優勝カップは、やはりズシリと重かった。

 昨年は、連覇のインタビューまで受けながら、ぺナ・チェックの結果1走のラス・コンのパンチ忘れ・・という信じられないミスが判明して悔し涙をのんだが、帰りの車中ではもうすでに今年への闘志がわいていた。
  さて、クラブカップの上位キープをねらうべきか、それともクラブカップから強力な制限選手を移してベテラン・クラスでの優勝を確実にするか…。結果は、やはり今までのメンバーは変えず、新しく仲間になったTさんが加わることに決定。優勝杯の奪還は、従来のメンバーが中心で…という気持ちだった。
 
そこで走順。(結果的にこの作戦がうまくいったことになる)まず1走は昨年のぺナを起こし名誉挽回を期すKu、走りも好調、ナビゲーションも安定。 2走は60才台に入ってまさに花開く感じの走り絶好調のTa、3走がこのところ走力が落ちているがナビは確実なKo、そしてアンカーは例年どおり走りのTo。
 つまり、1走で上位を確保し、2走でさらに上位へアップ、3走では後続チームにかなり追いつかれるだろうがなんとか頑張ってポジションをキープして4走へ、アンカーはかりに3走で後続チームに抜かれることがあっても、走りに走って何人抜きかで1位でゴール… という胸算用でいどんだ。
さて結果は…1走から2走へは4分差でタッチ、しかし、トップのワンダラーズとは予想以上の差がある、しかし2走がとばしてノー・ミスで2位に5分差のトップで帰ってくる。3走のKoはやはり走れないものの、なんとか1位を守って4走へ。この時点で、もう優勝は間違いなしとクラブ・メンバーの誰もが自信を持っていた。 

 さてさて、毎回何かをやらかすのが わがサン・スーシである。なんとアンカーは第1コントロールに着いた時に、コントロール・カードを持って来ていないことに気づいてガクゼンとなる。レース放棄を考えたが、思い直してスタート地点に戻り、バッグの中からCCを引っ張り出して再び第1コントロールに戻ったのです。もうこの時点で、お先真っ暗足元まっくら、誰が優勝できると思ったでしょうか。でも、東側のスキー場の斜面を見ていた1人のチーム・メイトの目に、確かにあのサン・スーシのグリーンのユニフォームがちらりと見えたのです。信じられない快挙でした。あれだけのビッグ・ロスを挽回してまさかトップで戻ってくるとは! ですからラスポからのウイニング・ランは1人だけの伴走で、ちょっぴりさびしかったけれど… や・り・ま・し・た!
 以前にも増してずしりと重い優勝カップでした。4人それぞれの思いがカップからあふれていました。それぞれにベストをつくしたという充実感と嬉しさで一杯でした。

 クラブメンバーや観客のみなさん、応援ありがとうございました。 また来年、このステージの上でお目にかかるつもりです。(運営の皆さんにもお礼を申し上げます。素晴らしい大会でした。レタスの副賞すばらしいアイデアで奥様連中が大喜び。しかしベテラン・クラスもシューズが欲しかったなア…)