スキーオリエンテーリング世界選手権
2007ロシア大会 ロング競技

ロシア・モスクワ
2007年2月27日

男子スタート
マススタート方式
最初の50mは
ダブルポール滑走
に制限されています。

元木悟(左上)と
三浦裕司(右下)

フリースケーティング
区間に入って
最初のコーナー
日本の掘江の姿も
見えています。

日本選手をサポートする
デポ・エリアの様子
「武石さーん、ポール!」
第1ループで
ポールを破損し
交換を求める堀江守弘
元木悟。
力強く第2ループ
突入
続いて三浦裕司も
第2ループに突入


フィニッシュに向かう堀江守弘 堀江守弘
最後のスパート
元木悟
フィニッシュに
向かう
三浦裕司
フィニッシュに
向けてラストラン
このあと仕事の都合で
すぐに帰国した

女子スタート
偶然、日本は編隊滑走
第1ループ終了後
補給する酒井佳子
フィニッシュレーンで
アメリカの選手と
つば競り合い
第2ループに入る元木友子
役員の指示で地図をピックアップ

第1ループ終了後、補給する白鳥桂子
誘導区間終了のフラッグが見えます。
スペクテーターズ
コントロールを
通過する白鳥
フィニッシュレーンを
滑る白鳥桂子
モスクワで
調子を上げて
きている白鳥

第2ループに入る
高橋美和
スペクテーターズ
コントロールに向かう美和
フィニッシュに向かう美和



強い!強すぎる!
エドワード!(ロシア)
第3ループに入るまでは
4位くらいに付けていたのに
最後で一気に
追い上げて引き離した。
男子メダリスト。
全員ロシア!

各国4名までしかエントリできないのに
男子の1位から4位まで全部ロシア。
女子メダリスト。
1位はタティアナ(ロシア)
スプリントに引き続き金メダル。

リサ(フィンランド)は優勝タイムを
叩きだすものの、失格判定となり愕然。

応援の途中で
小学生に囲まれる武石団長。

ロシアではちょっとした
日本ブームらしい。

競技会場近くの小学生が
授業の一環として
大会を見に来ていた。



大会で使用した地図
男子ロングの
第3ループ

会場付近の
スペクテーターズ
コントロールから
フィニッシュエリア
までは第3ループ
だけに存在する。



男子スプリント
  1 エドワード(ロシア) 1:26:49
  29 堀江守弘
(日本) 1:43:40
  54 元木悟
(日本) 2:08:33
  56 三浦裕司
(日本) 2:11:20
女子スプリント
  1 タティアナ(ロシア) 57:22
  25 酒井佳子(日本) 1:17:25
  
35 白鳥桂子(日本) 1:24:00
  36 高橋美和
(日本) 1:35:48
  34 元木友子(日本) DISQ



イベントレポート
ベストコンディションだった。天候は曇り。気温-8℃。ちょっと固めで最高の雪質。板はビュンビュン滑るスピードレースになった。

スプリントディスタンスに次いで1位になったエドワード(ロシア)は主催者側の予想をはるかに上回る84分でフィニッシュに飛び込んだ。(想定ウイニング タイムは97分) 3.4分/kmという驚異的な速さだ。コースは直線距離24.8km、ルート距離29.1km。(主催者発表)

エドワードは第2ループ終了までは4位につけていたが、最終の第3ループで一気に先頭に立ち、圧倒的な差で優勝をもぎ取った。
男子は主催国ロシアが1位から4位までを独占した。世界選手権のエントリーには制限があり1種目4名までと決まっているのだ。その4名ですべて上位を独占 してしまったロシア。
女子もタティアナ(ロシア)が優勝。スプリントについで2勝目を飾った。
スプリント競技、ロング競技を含めて、表彰式に流れたのはすべてロシアの国歌。ここまでは、まさにロシアによるロシアのための世界選手権大会である。ロシ アの底力はすごい。


日本男子の堀江もがんばったが、レース途中で器具が故障するアクシデントに見舞われ、ややペースダウン。消化不良気味で29位でフィニッシュ。
元木悟は第2ループまでは、そこそこのペースで飛ばしていたが。第3ループに入ったところで疲れが出てきてペースダウン。54位の結果となった。
三浦は前半は元木とパックになる格好で第2ループまで進めたが、その後少し離され56位。ロング競技と言えども三浦にとってはハイスピードレースだったよ うだ。もともとトライアスロン出身の三浦はもっともっと持久戦に持ち込めればもっと戦えたようだ。

日本女子は酒井佳子が25位。フィニッシュレーンではUSAのアレクサンドラとつばぜり合いを演じたが、最後の10mほどでアレクサンドラが体ひとつ抜け 出し、酒井の25位が確定した。
白鳥桂子は日頃のトレーニングの成果を充分に出し切り31位。彼女のベストレースを展開した。キックを主体とした白鳥の滑りは、今回の硬い雪とピステ中心 のコースとの相性が良いみたいだ。
高橋美和もがんばったが、ナロートラックを得意とする彼女のスタイルとコースは相性が悪く、35位。
元木友子は痛恨のパンチ忘れと思われるコントロール不通過の判定があり、失格になってしまった。長い距離を滑り通すうちに意識が飛んでいたのかもしれな い。本人はこの結果に相当ショックを受けている様子だ。

女子で優勝タイムを叩き出した、リサ・アンティラ(フィンランド)も失格判定になっている。レース終了後、急遽ジュリー会議(裁定委員会)が召集され、失 格が決定したもよう。リサにとっても、今回は悔しいレースになった。(木村佳司)

堀江守弘
もっと積極的に行ければよかった
スタートして1番から2番に向かう途中で器具が破損しスピードダウンした。
主催者が森の中に設置する器具交換所(デポ)にはスキー板しか預けていなかったため、交換できなかった。途中2回会場を通るコース設定で、器具交換は会場 でやっとできた。

マススタートに慣れていなくて、出だしからペースを崩してしまった。第1ループが不出来だった。せっかくのマススタートレースだったのに、レースを通じて 一人旅が多くレースの波に乗れなかった。レース途中に競り合う選手に北欧の選手が見えなかったので、あまり上位でレースできていないことは判った。
距離は長いが、今までロングを滑り通せる力をつけるようにトレーニングしてきているので体力的な面は問題なかった。
今回は細かいネットワーク設定が多く、オリエンテーリングの地図読みがまだまだだった。
今回のレースの出来には満足していないが、ベストなレースを行ったつもりの前回のフィンランド大会の順位を上回ることができている。そのぶん自分の地力が 向上していると感じる。

元木悟
いつもと同じような結果に終わった。第3ループで疲れが出て遅くなってしまった。地図の色づかいが今ひとつで、ルートが見えにくいところがあり、これがミ スを誘発してしまった。

三浦裕司
板は滑った。体力的にも大丈夫だったが、スピードについていけなかった。

酒井佳子
1:10,000より小さな縮尺で滑るのは久しぶりで慣れなかった。老眼になってきたのかな?それもあるのか、現在地ロストして大きくタイムを落としてし まった。

元木友子
自分のペースでレースが出来なかった。ペナの要因としてそれもあったのかもしれない。

白鳥桂子
ベストレースだった。レッグ上では一人で滑っていたが、コントロールに近くなるとパックになるというパターンで、うまくパックのスピードに乗れ、コンスタ ントなレースができた。すごくいいレースでした。

高橋美和
ロングだったのにあっけなく終わった感じ。まだ体力的に余裕があったのでもっと追い込めば良かった。前回フィンランドでの世界選手権では、ロングはひとり きりでやっと滑りきった感じだったが、今回はまわりにまだ人が居た。