orienteering.com誕生のひみつ  1998.5.30
 

インターネット前夜 1987年 - 1994年
 

Webマスターの木村はパソコン通信PC-VANを利用していました。
中でもSIG「オリエンテーリング」は日本全国でも数少ないオリエン
テーリング愛好家が情報を交換できるネットワークで、木村はそこ
によくアクセスしていました。
インターネットを経由したメールは1993年ごろから利用していた気がします。

 
PC-VANのSIG(フォーラム)「オリエンテーリング」は1998年現在、
まだまだ現役でオリエンテーリング愛好家の情報交換やおしゃべり
の場として利用されています。
PC-VANサービスは1998年現在ではBiglobeと名を変えています。

 

インターネットブーム爆発! 1995年
 

インターネットが爆発的ブームになり、一気にインターネットにアクセス
できる環境が整備されました。
木村の会社でもインターネットのWebサイトにアクセスできるようになり、
そこで初めてホームページと言うものに出会います。
このころにHTML(ホームページ記述言語)を覚えました。
いずれホームページを作成してみたいなと思うようになりました。

 
この年に菅平高原のオリエンテーリングのパーマネントコースの地図が
リメイクされ、11月には第17回長野県オリエンテーリング大会が菅平
高原の中心街近くで開催されました。
この頃から長野県オリエンテーリング協会と菅平高原が接近してゆきます。

 

orienteering.comの誕生 1996年
 

長野県オリエンテーリング協会と菅平高原地区と協同で
長野オリンピック直前に国際スキーオリエンテーリング大会を開催
することになり、事前準備が始まりました。

 
また菅平高原旅館組合でインターネット環境も整えることになり、
インターネット経験者の木村がアドバイスする事が時々ありました。

 
そんなとき、
「菅平高原のホームページを旅館組合で立ちあげる事になった。
  ページは某プロバイダを使用したい。」
という話を聞きました。木村はちょうどその直前に
「インターネットのドメインは結構簡単に取得する事ができるらしい。」
という話を某者から聞いたばかりだったので、こう答えました。
「ちょっと待ってください。もう少しいいアドバイスが出来るかも知れま
  せん。すぐに調査してみます。」

 
木村はさっそくサーチエンジンを使用してドメイン取得方法などを検索しました。
1998年現在の今ならこうした情報は比較的簡単に入手できますが、当時は
こうした情報がなかなか手に入りにくかったです。

 
そしていろいろ判ってきました。
webサーバだけをレンタルしている会社があること。
日本では好きなドメイン名を取得するのは難しいこと。
USAなら好きなドメイン名が先着で取得できること。
ネット上の検索で空いているドメインが確認できること。

 
いろいろ探した結果、sugadaira.comを某代理店を経由して取得し、USAの
サーバをレンタルするのが上策だとの結論に至りました。菅平高原旅館組
合にはその旨を報告しました。

 
この時にいろいろなドメイン名を検索しました。その中でorienteering.comが
取得可能だという事が判明し、仰天しました。正直信じられなかったです。
そして、sugadaira.comと同時にorienteering.comの申請を行い、1996年8月に
ドメイン名が認可されました。
1996年8月末にまずはトップページだけを作成して、orienteering.comは
最初の一歩を踏み出しました。

 
 
こんな大それたドメイン名を取得して良かったのだろうか? でも、木村には
ドメイン名を取得する強い理由がありました。それは1998年1月に開催を
予定している菅平高原国際スキーオリエンテーリング大会の存在です。

 
この大会は、スキーオリエンテーリングが冬季オリンピックの種目となる
ためのステップとして、長野オリンピックの直前に開催されるデモンストレー
ション大会です。
この大会は思い切り国際的に目立たなくてはなりません。
少なくともインターネット上ではorienteering.comというドメイン名はオリエン
テーリングを代表するようなドメイン名です。ネット上での目立ち度はピカ一
です。
こうした目立つドメインのサイト上に大会要綱や大会案内を置くことにより
効果的な大会の宣伝ができると考えたのです。IOFのカテゴリAの大会の
サイトとしてこれ以上良いドメイン名があるでしょうか!

 
orienteering.comのサーバは整ったのですが、web管理者の木村のクライアント
環境が整わないうちに、木村が多忙となり1997年は終了しました。
webサイトとしてはあまり大した内容は作れませんでした。

 

より多くのオリエンティアのために 1997年
 

1997年2月に木村のクライアント環境が整い、時間的にも余裕が出てきた
ことからorienteering.comが徐々に活動を始めました。
特に、サーバプロバイダからメーリングリスト用の設定が、web管理者に
開放されていたのが非常に嬉しいプレゼントでした。

 
この機能を使って、orienteering.com上にメーリングリストを多数作成
していきました。人数の少ないクラブや、クラブとも言えない仲良しクラブ、
オリエンテーリングクラブ内の同期会などのメーリングリストも次々と
立ちあげていきました。

 
日本のオリエンテーリングを底から支えている、沢山のオリエンティアの
時間を空間を超えたおしゃべりが、明日のオリエンテーリング界の力の
源になると思っているからです。
今やorienteering.comはwebサーバとしてではなく、メーリングリストサーバ
としての利用が圧倒的多数を占めています。

 
長野県オリエンテーリング協会 広報サーバとしても役割も始めました。
web版の会報、web版大会要綱などなど。この年度は3つの大会があったので
このweb版要綱の活躍は大きかったと思います。
また成績表なども大会当日の夜にweb発表できたのも良かったと思います。

 
また、日本中にあるオリエンテーリングに関するwebサイトに一発アクセス
するためのガイドとして、Orienteering.com Link を開設しました。

 

オリンピックを目指して 1998年
 

1998年1月はこのドメインの設立目的でもあった、
「真田町菅平高原国際スキーオリエンテーリング大会」が開催されました。
長野オリンピックを1週間後に控え、世界のトップ競技者が長野に集まりました。
大会は成功で、コース、雪質、イベント関係など大好評でした。
その大会プログラムもweb化し、世界中に配信可能となりました。また成績表も
現在webにて配信中です。

 

サーバをパワーアップ  1998年
 

orienteering.comはメーリングリストサービスが大好評で、
ホームページサーバとしてではなく、メーリングリストサーバとしての利用が
はるかに多くなってきていました。
これまでorienteering.comサーバはバーチャルドメイン方式のサーバでした。
メーリングリストがバーチャルサーバにとって大きな負荷となったため、
1998年3月にそれまでのサーバのプロバイダからメーリングリストの個数を5個までに
制限されることになりました。

 
これに伴って、それまでMLを利用していた団体の代表に相談したところ
ドメイン名が使えなくなるのが惜しいとの意見があり、木村も確かにそのとおりだと思い、
orienteering.com専用サーバのレンタル考えはじめました。
この時、サーバのレンタル料金が上昇するのでML団体の代表者に出資の打診をすると
数団体より出資OKとの内諾をいただきました。
そこでorienteering.comの専用サーバに移転しました。

 
新しくなったサーバではメーリングリストのソフトとしてMajordomoがインストール
されており、これを使用したメーリングリストを立ち上げることにより、より良い
サービスを提供できるようになりました。