マップホルダーを作ろう


どんなスタイルがあるの

 レース中にマップを保持する方法として、以下のようなスタイルがあげられます。

  1. マップを手に持って走る
  2. マップホルダーを首にかけて走る
  3. ハンドルに取り付け可能なマップホルダーにマップをセットして走る

驚いたことに、2002年のフランスでの世界選手権でも手持ちで走っている人がいました。とはいっても、彼らは地図をほとんど見ません。普段はジャージのポケットに突っ込んでおいて、時々チラッと見てまたしまって走ります。ルートをメモリーするキャパシティが大きいのでしょうね。
一般的にはお勧めできません。

ここでは、一番万人にお勧めできる、ハンドルバー取り付け方式のマップホルダーの作例を、いくつか紹介しましょう。

市販品

miry_mapnik.jpg (355×236)

いきなりタイトルに反することになりますが、市販品のマップホルダーもあります。

市販品を販売しているメーカーとしては、Silva社やNordenmark社などがありますが、お勧めはこれ。MTBOの本場、チェコで製造されているマップホルダー"Miry"です。この製品は、こちらのサイトでも購入が可能。大会当日も販売される予定です。

洗濯バサミ式―M鍋氏のケース

manabe1.jpg (300×158) まず紹介するのは、ハンドルに固定したプラスチック板に、大型の洗濯バサミを取り付けただけの非常にシンプルなマップホルダーです。これなら自作も容易ですね。マップの固定は洗濯バサミで挟み込んで行います。頻繁な向きの変更は苦手ですが、挟みなおすことで向きを変えることはできます。シンプルだけに、応用も簡単。洗濯バサミの代わりにマジックテープを貼り付け、対になるマジックテープをクリアケースに貼り付けてその中にマップを入れれば、「張り替え式」マップホルダーになります。manabe3.jpg (300×246)

 もう一枚の画像は裏から見たところです。厚手のスポンジ片3つと、タイラップ(締めたあと、緩めることも可能なもの)3本でハンドルにしっかり固定が可能です。軽量なのもメリットといえるでしょう。

シンプルな回転式―U山氏のケース

utti1.jpg (300×473) 次は、U山氏の製作したシンプルな回転式のマップホルダーです。マップの回転部分に、タッパーを使用しているのがポイントです。

utti2.jpg (300×285) 構成部品はこんな感じ。マップボードには市販のクリップボードを流用しているようです。マップは直接ボードに取り付けるのではなく、マジックテープを使用してクリアケースをボードに取り付けるという方法をとっています。クリアケースにはコンパスも取り付けられていますね。

 画像では詳しい構造まではわかりませんが回転軸はタッパーのふたについています。タッパーの本体側をタイラップ3本でハンドルとステムに固定しています。そうしてタッパーのふたを閉めて完成。マップ台の取り外しが容易で、転倒などのショックもうまく逃がしてくれる仕組みです。中に補給食を入れることも…できるかもしれません。

回転式―A川氏のケース

 今度はちょっと凝った構造のマップホルダーです。全体の剛性感、回転のスムーズさ、マップ面の有効面積の広さを追及しています。

syomen.jpg (300×181) こちらは正面から見たところ。ハンドルへの固定は、ミノウラ製のパーツ(スペースグリップ、もしくはハンドルバーにボトルケージをつけるためのパーツの台座)を2つ使用、ホームセンターで見つけた金具を使用して、マップボードを取り付けています。
かなり剛性間がありますが、転倒時は後ろに倒れて適度に衝撃を逃がす構造になっています。loading.jpg (300×214)

 マップボードは発砲塩ビ板を使用。アクリルと比べて割れにくく、加工性でも優れています。サイズはA4サイズで、マップの保持は透明な厚手のビニールのシートを、ボードにすっぽりかぶせ、ボードの裏側でマジックテープで留める構造になっていますので、A4サイズ全面を生かすことができます。コンパスの固定はいろいろ試しましたが、ビニールのシートの一部を丸くくりぬいて固定する方法に落ち着きました。

mapholder.png (454×291) 軸の構造も簡単に解説してしまいましょう。左の図のようにマップボードをワッシャ2枚と若干の衝撃吸収を期待してゴムシートでサンドイッチして保持しています。また、回転部分は家具用のすべりシートでハンドルバー取付金具をサンドイッチし、ハードロッキングナット(二つ一組でダブルナットと同様の働きをする。よりスマート)で締め付け強度を調整して適度な回転のフリクションを持たせています。
 ボード類への負荷を小さくするために、ワッシャはできるだけ径の大きなものを使いましょう。耐久性はなかなかのもので、3年近くノートラブルで使用中です。


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