世界大学選手権は基本的にFISUが統括しており・事務手続きは・日本オリンピツク委員会・日本オリエンテーリング協会を通して行われる。
ブリテンは全て上述の経路を経て、日本オリエンテーリング協会事務局長から羽鳥和重の元に直接届けられる。羽鳥が日本学連の直接の窓口となっているのは、過去こ日本学連関係者がエントリーに際してミス・不祥事を起こし、FISUと日本オリンピック委員会と協会との問でトフブルが発生した。その後協会は学連が頻繁に担当者を変更したり、経験や知識の乏しい学生に担当させるようなことがないように、強く求めてきた経緯があるためである。
通常、文書による三度のエントリーも、上述の経路を経て行われる。日本オリエンテーリング協会側の配慮および協力を頂くことにより、選手の選出・およびエントリーを主体性を持って行うことについて、これを認めて頂いていることを、日本学連は常に念頭に置かねばならない。
今回フランスに関して(前回ノルウェーも、前前回ハンガリーも少なくとも私が担当を始めてから)は、正式エントリーについては大きなトラプルはない。小さなトラブルとしては、2つほど。
FISUよりオリンピック委員会へ送付を受けて協会を経由することから、通常エントリー締め切りにぎりぎりになったり、遅れたりすることはしばしば起こる。しかし、第一に協会との連絡を頻繁に緊密にすること、第二に、正式書類送付が遅れる可能性があることを、直接現地事務局へ伝えること・直接現地大会事務局へのFAX等により仮エントリーをすること・協会側へも同様に連絡・注意や行った対処を正しく伝えること、により重大なトラブルは未然に防いできている。
通常、ブリテンだけではエントリー方法などに不明瞭な点がある。今回は、リレーメンバーの事前エントリーを求められたが、問い合わせを通して現地でのエントリー変更を認めてもらった。このように現地事務局とのコンタクトにより、これを解決することができる。また、同様のコンタクトを取って書類を作成していることは、協会側に提出する書類などにも、簡単にでも経緯などを記した方がよい。
上述2点のような小さなトラブルはある意味つきものであり、適切な対処を常に求められる。
通常エントリーについてば大学の在学証明書ないし卒業証明書が必要である。エントリーに際し証明書やコピーを添付する必要がある。またエントリー記入に必要な正式な英語表記が証明書無くしては不確実であるためである。
これは、選手選考が終了次第、選手たちに速やかに提出を求める。また、協会に提出する名簿としても、個人データは必要である
提出書類(例、年によって異なるが十分な範囲)
必要と思われる個人データ
あると役に立つ個人データ
以上のデータや書類等を選考会終了時点からできるだけ速やかに選手より収集すべきである。
上述の個人データをもとに、日本学連理事広江淳良氏を通して、協会に派遣状の依頼を毎年行っている。
また、日本学連としても、書類・派遣状を作成する場合がある。できるだけ速いタイミングでの派遣状などを選手から要求される場合などである。ただし日本学連は、公的な法人格を持つ組織ではなく任意団体という扱いなので、この点は留意されたい。
日本学連として書類を作成した場合には、理事会への提出が望ましい(除:羽烏が担当している通常のユニバー関連事項書類)。
日本チームは、通常2週間程度の遠征日程を取り、直前1週間をトレーニングキャンプに充てる。ブリテンや現地からのトレーニングキャンプを行うという案内がなくとも、直前のトレーニング機会は現地できちんと確保できる。そのための宿泊の申し込みなどは、できるだけ早いうちからブリテンに先んじても確保に動いたほうが良い。
今回フランスは、トレキャン日程・宿舎の確保は事務局を通じてできたが、細かな折衝となるとコンタクトパーソンが不在だったり、Webに掲載されている連絡先電話番号が問違っていたり、ほとんど達絡が取れない状態となった。フランスシニアナショナルチームとコンタクトを行うなど、あらゆる手段を用いた情報収集はかなり有効である。
選手は、遠征前に十分な用具を揃えているわけではない。また現地での入手はユニバーにおいてはほとんど不可能であり、予め必ず日本で揃えておく必要がある。現地での破損や盗難も過去には実際起きており、本戦用、トレーニング用、状況に合わせてスパイク、スパイクレスなどのように、個人レペルでのリスク管理も兼ねて2足揃えることが望ましい。
またまとめて購入する際には、これもコーチの指示で選手の中で担当を決めて早いうちから手配すべきである。VJなどは6月末にはバカンスに入っており、調達が8月までできない。
その他海外ショップからの輸入購入等も過去には行ったし、検討する価値がある。
代表選手には、国内予選会を通過するパフォーマンス・能力の如何を求めているだけではなく、その後の強化合宿での練習・強化を通して個人の競技力を高め、現地・大会での成績・目標とした結果を出すことを求められているのである。選考会に通った者に褒美として世界大学選手権の出場権を与えているわけではない。つまり、すべての予定にできるかぎりの優先をして強化合宿へ参加をすることは選考された選手の第一の責務(決して自由でない)であり、大会までコーチや自己管理の上で各自トレーニングを行うことも、選手の責務である。日本代表選手という地位は、最も速い選手に与えられる地位というだけでなく、代表選手に求められる努力や責務の自覚も伴うものである。
今年は、全体としては例年よりも明らかに選手の合宿への参加率が低かったし、このあたりの意該も低かったのではないだろうか。勿論、そのような意識を持つことを明に求めて来たわけではないが、学連はチームに100万円の出資、その他多くの人的資源をユニバ遠征派遣へ投入してきているのであり、選手側も一定の態度を求められるだろう。
例えば、所属クラブの行事などを強化合宿より優先すべきではない。また地区学連開催の地区セレなどの行事が重なる場合については、過去の日本学連幹事会・理事会議論を経て、代表選手への免除・推薦などを通して強化スケジュールに影響が出ないように、支援を積極的に行うことで同意がとられているので、様々な場合へ個人の努力以外にも適切な対応が可能であることを知っておいて欲しい。
合宿の出欠把握・宿の確保・当日の会計などは、実に骨の折れる仕事である。トレーニングメニューの設定など技術的な面はともかく、誰でもできる事務的な負担は選手または選手OBコーチも分担できるように、今後は取り計かるべきだろう。
例年は羽烏の会社の個人的な環境を用いて設定を行っている。今後についても、選手とコーチ問での緊 密な連絡を図るためにも、メーリングリストの設定は欠かせない。2年後については、携帯で受け取れる文字数の限界なども解消はしてはいると思われる。 インターネット環境にない選手は問題である。プリンタで出力し手渡すなどコーチのサポートで解決する方法もあるが、負担は受益側の選手でなくコーチに偏るであろう。むしろ個人の努力によってインターネット環境を新規に持つことも、現在でもそして未来はより金額的にもさしたる障害とはならないし、各個人がインターネットより収集しなければならない情報(プリテンなど)も今後は複雑かつ多くなることが予想されるため、次回は義務的にでも各自の連絡・通信・情報入手手段として確保してもらうべきである。
日本学連技術委員会として、合宿機材は独自に確保されている。
は無料で可能である。フラグは現在は羽鳥または村越の管理下にあり(在庫60個程度)、ナショナルチームトレーニングにも共有されて利用されている。その他関係者には様々に必要な備品も個人レペルで所有はされている。
選考会の日程、詳細な方法など最低限に必要な情報はは事前にいぶき、大会での掲示などで公報されている。村越他から指摘された事項としては、選考会を通過した選手にとって、ユニバーへの参加、そして強化について、選手権までどのようなプロセスを踏むのか等、その実態は実はあまり知られていない。事前の公報として、この辺りを明らかに、そして選考会に臨む選手が通過して明確な目標・動機づけ、そしてあらゆる計画が得やすいような公報、ユニバーのアピールを模索する段階に来ている。
例年、日本学連技術委員会の主催および予算によって開催される。もちろん、ユニバー強化経費での開催も可能である。近年、併設イベントの人気も高まり、会計上は単体黒字に変化してきている。実際には、委員会のかなり手慣れた運営障や、プロフェッショナル山川氏の協力・備品依存などに負っているところは今回も非常に大きい。黒字が出る場合の処理については議論となったが、ある程度の指針は事前に定めるべきであろう。
また、ジュニア世界選手権の選考会も兼ねるのが一般的となっている。過去3回の例を見て、直接のコスト(運営宿泊にかかる経費)、さらに事前準備などを含めた総人的負担などを考えると、個人的な考えではあるが、必ずしもJWOC側に黒字に対する貢献度がある(あるいはそれなりの貢献割合・応分負担を占めている)とは思っていない。
例年、強化合宿用のテレイン選定には非常に苦労が伴う。現在、インカレに使用が予定されているテレインは、遡って2年間はクローズ、2~3年前までは、特殊な場合以外利用を認めないリザー一ブという処置が取られている。リザーブテレインについては、これをユニバー強化合宿等で使用することが可能である(もちろん、学連の承認を必要とする)。また、インカレ出場予定者を含まない、学生加盟員を含まない場合ならば、クローズテレインの利用の可能性もなくはない。
また、過去には、都道麻県協会クローズテレインについても、ユニバー強化合宿のその意義を認めてもらい開催した例もあり、そういう意味では担当者は十分な見識や政治力も求められるかもしれない。