どんな大会、どんな事にも共通して言えることですが、大会(楽しい事)が始まる前までは長く待ち遠しく思いますが、終わってしまえば、"あっ"と言うまの出来事だった気がします。
帰国して、会社の人とかに「どうだった?」とか聞かれ、「(結果が)良かったのもあれば、悪かったのもありました・・・」と言った回答しかでませんでした。自分として、どう表現していいのか、わからなかったのが実際のところです。
自分で納得いくレースができたのは、ショート予選だけで、それ以外のレースはなんとも情けないレースでした。ショート決勝、リレーととてもOL暦6年目とは思えないくらい、ひどいレースでしたし、体力の無さを露呈したのと同時に、レースというよりはむしろ"宝探し"をしていた感じがします。
今回のAファイナル進出で、「頑張れば世界とまったく戦えないことはないなぁ~」と勝手に思ってしまいました。言っていることと結果が伴っていないのは恥ずかしいですが、Aファイナルに残った時、まぐれでもいいから、表彰台(8位まで入賞)に立ちたいなと思ってもしまった自分がいました。次回以降目指す方は、是非、表彰台を目指してください。
大学卒業して、1年目の昨年、インカレという目標を失い、はっきり言って目標もなく
なんとなく過ごしている自分がいました。昨年の秋ぐらいからは、仕事も忙しくなり、平日のトレーニングもろくにせず、週末にある大会がある意味トレーニングの時間になっていました。
目標を見失っていた自分にとってユニバーに出ることで、オリエンをやっていく動機付けになり、目標を持って日々の生活を送れる(目標があればトレーニングできる)と考え、4月下旬の選考会への出場を決めました。他の選手に比べて、非常に恥ずかしい(あいまいな)動機で出場を決めてしまい、申し訳なくも思います。
4月下旬の選考会が終わってから、8月の大会まで、約4ヶ月ありましたが、果たして胸を張って人に言える程の準備ができたか?と思うと??非常に恥ずかしい限りです。仕事の忙しさを理由に平日は、会社と寮との往復を毎日繰り返していました。平日は仕事か寝ているかの生活でした。
しかしながら、週末だけはしっかりトレーニングしようと思い、2週間毎にある合宿では、できるだけ課題も持ち、集中して練習することができたのは良かった点です。
大会まで、非常に待ち遠しくもありましたが、近づくに連れて、走りこみ不足による体力面での不安が頭の中に過ぎってきていました。
まずは総評すると、体力がない上、技術、精神面でも海外の選手に負けていた。と言った感じです。確かにAファイナルに残れたという喜ばしい結果はありますが、それ以外の結果を見ると誠にとひどいものでした。体力的には完全燃焼しましたが、精神的にはっきり言って不完全燃焼でした。下記でそれぞれのレースを振りかえってみたいと思います。
【クラシック】
初日のクラシック(14Km)は、正直言って距離への不安はありました。14Kmという距離は、久しく走っていなく、ろくに走りこみも出来ていない自分にとって長く厳しいレースになることはわかっていました。とにかく前半は淡々と、後半(終盤)からペースを上げていくことをイメージして臨みました。ミスしちゃいけない、ミスは事前に(地図読みに時間を割いてでも)防ごうと思ってもいました。レース中色々考えすぎてしまったことで、どうでもよいミスをしてしまった場面がありました。何かしっかり地に足がついていない感じで、レースに集中できていなかった感じがします。
【ショート予選】
ショートの予選は、結果もよかったですが、実際納得できるレースでした。初日の不甲斐無い走りもありましたし、日本人の意地見せてやる!という気持ちで臨みました。体は初日よりよく動き、いいレースができることをアップの時点で密かに確信していました
実際のレースもよく集中でき、地図も良く読めて、ポストが目の前にどんどん出てくる気持ちの良いレースでした。最後まで必死に走りきれ、非常に気持ちが良かったです。
【ショート決勝、リレー】
前日までの2日間のレースは、しっかりとオリエンテーリングをしていましたが、残りの2日間は、前述しましたが"宝探し"をしていました。はっきり言って自分で自分を制御ができず、ミス、ミス、ミス・・・の連発で惜しいとか悔しいという気持ちはなく、自分は何をしていたんだろう?と自問自答していました。
リレーでは1走を任されながら、不甲斐無い走りをしてしまい、チームのみんなに迷惑かけてしまい申し訳なく思います。
次回の大会を目指す選手は、是非、入賞も視野に入れてトレーニングに励んで欲しいと思います。私の場合は2回目だったこともありますが、1回目の出場の際は、レースを走って世界のレベルは高いと感じさせられましたが、今回Aファイナルに残ったことで、入賞はとても手の届かないものではない気がしました。確かに北欧(欧州)の選手は強いです。トレーニングの環境が違うから仕方ないと言ってしまえば、それで終わりです。ちょっと古臭い言い方かもしれませんが、同じ人間なのだから、やって無理なことはない気がします。確かに日本にいては強くなれないとも言われますが、日本という限られて環境の中で、練習も工夫次第でなんとかならないものかな?と考えるところもあります。
質より量を日本では追求する人が多くいるかもしれません。確かに量も大事ですが、限られた時間の中で、より密度の濃い(質の高い)練習も時には必要ではないでしょうか?自分が満足にトレーニングできていないので、言い訳がましく聞こえるかも知れませんが走りこみの時期、スピードをつける時期といった感じでメリハリのあるトレーニングをしたいものです。
オリエンテーリングについても、もっとテクニカルなテレイン、コースでの練習が必要だと思います。藪の中の微地形のレッグなどは、日本であまり経験してなかったので、今回のユニバーで苦戦したレッグでもあり、今後自分の課題レッグです。
それとユニバーを目指す選手が少しでも多くなるよう、楽しさを伝えて行きたいとも思います。
加賀屋さん、寿理さん、尾上さんのコーチ陣の方には、日本での準備期間からユニバーが終わるまでの4ヶ月間大変お世話になりました。また、忙しい中毎回スタッフとして合宿の支援をして下さった方々もありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。
合宿のメニューはとても充実していたかと思います。グループになって行ったインターバルトレーニング(3,4コントロールを30秒間隔スタートし、最初の人が到達してから2,3分後に次のコースへ・・・といった様なトレーニング)では、早いスピードで気の抜けない(集中した)オリエンテーリングを体感でき、とても刺激的で充実したものでした。
これがリレーで役に立てばよかったですが、世の中、そう上手くは行かなかったようです。(笑)
私たち選手の為に設置していただき、要望など言うのは大変恐縮なのですが、1点だけ言わせていただくなら、設置でのミスをなるべくなくして欲しかったかなという点につきます。。質のよい練習もミス設置によって台無しになってしまったことは残念です。しかし、毎回スタッフ、トレーニングパートナーと共に練習できたことは、良い刺激になってよかったと思います。
今回のチームでの自分の立場は、前回の1回目の出場で且つ、自分のことで精一杯でしたが、今回は2回目でしかも、年齢的にも上の方でチームのことも考えなくては行けない立場にいました。初めてで不安な人に、何らからサポートできればとも思っていましたが、何にもできずに終わってしまいました。むしろみんなしっかりしていたので、そんなのは必要なかったかもしれませんが。
大会後はやってやるぞ!!という気持ちで一杯でしたが、時間が経つにつれて、仕事という現実が明らかに障害となっている気がします。このままじゃ何の意味もない、変わらなければいけない。とおもいつつ、時間ばかりが経過しているのが実際のところです。
しかしながら、目標はと聞かれれば「全日本」と言えるでしょう。日本で勝てる力が付いた時、また世界に挑戦したいと思っています。
最後に改めて、今回遠征を共にしたメンバー、コーチに感謝いたします。ありがとうございました。これからが本当の勝負です。