5月開催のヨーロッパトレイルO選手権(ETOC)に、日本チームの一員(日本はゲスト参加)として遠征してきました。その報告をします。
[日程]
5/ 3(金) 夜、出国 -> 5/4(土) 朝、到着
5/ 4(土)-7(火) 事前大会
5/ 7(火) 夕方、開会式
5/ 8(水) モデルイベント
5/ 9(木) PreO day1
5/10(金) PreO day2
5/11(土) Relay
5/12(日) TempO
5/13(月) 出国 -> 5/14(火) 帰国
[ヨーロッパトレイルO選手権]
トレイルO(地図と現地の対応の正確性やその速さを競う競技)のヨーロッパ選手権。ヨーロッパ域外の日本はゲスト参加(選手権対象外)。ただし、ワールドランキング(WR)ポイントはもらえ、WRの順位計算に反映される。
[行く前のわくわく感]
まとまったトレイルOのレースは2022年の夏以来。今回は9日間連続でトレイルOができるスケジュール。結構楽しみにしてました。
[事前大会]
https://top.yq.cz/event/etoc-warmup
https://top.yq.cz/event/nosehill-preo
5/4(土)と7(火)は練習会感覚のイベントですが、5/5(日),6(月)はWRポイント対象レース。自分としても、初日よりは2,3日目の方に注力していたつもりでした。
初日5/4(土)はPreO-Sprintという新しい形式。まだ世界選手権の正式種目になっていませんが、IOFのトレイルO委員会が正式種目化を模索している競技形式です。短いコース距離の中に20コントロール程度を配置し、そのすべてがA(円の中心で位置説明に合う位置にフラッグがある)かZ(そうでない)かを問う形式。制限時間は30分。同点ならトータル時間の短い方が上位なので、素早い「地図と現地の対応」が求められます。1番早い人は15分切ってました。「まじか」って感じです。自分は30分ほぼぎりぎり使って何とか1ミスに押さえて10位。ヨーロッパの強豪選手もまだこの形式に慣れていず、戦略が描けていない可能性はありますが、それでもまぁ嬉しかったです。そしてこの日は東京OLクラブの小泉選手が優勝。日本チーム、まずまずの出だしでした。
明けて2日目はいよいよWRポイント対象大会が始まりました。ところが、肝心のWRポイント対象であるこの日と翌日はあまり成績が良くありませんでした。レース4日目の練習会感覚のイベントで少しましになって、ETOCへ突入です。
5/4(土)PreO-Sprint
得点の高い方が上位。同点ならかかった時間の少ない方が上位。
1位 小泉 20p(25'52")
10位 田代 19p(29'46") / 102人(20点満点)
得点の高い方が上位。同点ならTCの秒数が少ない方が上位。
5/5(日)PreO
1位 SWE 26p(53")
73位 田代 20p(297") / 154人(30点満点)
5/6(月)PreO
1位 FIN 24p(27")
94位 田代 20p(166") / 158人(24点満点)
5/7(火)PreO
1位 スロベニア 27p(19")
43位 田代 25p(46") / 120人(27点満点)
[ETOC2024]
https://top.yq.cz/event/etoc2024
[今回の日本チーム(開会式)]
今回のテレインは、いずれも市バスでアクセス可能な範囲で、コンパクトにまとまっていました。5/7(火)に少し感覚を取り戻してETOCへ突入し、モデルイベントでもそれを何とか維持して本戦へ。
[モデルイベントで検証している筆者]
明けて個人戦(PreO)。2日間総合成績でヨーロッパ選手権は争われますが、WRポイントはそれぞれの日ごとに独立に計算されて与えられます。ですので、私たち日本チームにとっては単日大会が2日連続しているようなもの。day1/day2とも、良いとは言えないが、モデルイベントまでで何とか感覚を取り戻した状態を維持し、それ以下に落とすことなく何とか完遂。
得点の高い方が上位。同点ならTCの秒数が少ない方が上位。
5/ 9(木)day1
1位 チェコ 30p(17")
62位 田代 26p(43") / 134人(31点満点)
5/10(金)day2
1位 FIN 32p(30.5")
44位 田代 29p(215") / 134人(32点満点)
翌日はリレー。
[リレー会場入り口で]
PreOパートを3人で継走(16コントロール/人)。継走し終えたら(3走はFinishしたら)TempOパートへ(5タスクx2ステーション/人)。3走はTempOパートを終えたあと、観客の前でもう1ステーションTempO。
1位 NOR (0+120+120)+(66.5+87.5+52)+31 = 7:57
16位 日本(小泉-鈴木-田代) (120+180+120)+(218.5+163+187.5)+43 = 17:12
PreOパートは1ミスにつき60秒。TempOパートはかかった時間+1ミスにつき30秒。この合計がチームの秒数で、秒数の少ない方が上位。今回は上位も比較的PreOパートでのミスが多かったですが、普段だと、上位争いをするには、PreOパートではチーム全体で2ミス程度に押さえないと戦えない。日本チームは毎回1人2ミスくらいしてしまうので、どうしても上位との差が開いてしまいます。
最終日はTempO。A/Bそれぞれのヒートから上位18名が決勝へ。事前の戦績から予選通過は厳しめだった中、タイム遅くても正確性でチャンス狙ってみるか、という作戦。フィンランドの岩表現は地図と現地の対応は比較的できる方だと思っているので、中堅どころが上を狙ってリスク取ってチャレンジした結果ミスした棚ぼたを拾うイメージ。
で、結果を見ても、多分それくらいしか予選通過の目はなかったのですが、3ミスして残念ながら予選落ち。
Aヒート
5タスクx5ステーション/人。かかった秒数の合計+ミス1つにつき30秒加算。
1位 ITA 150.5秒
18位 スペイン 256.5秒
33位 田代 334秒(3ミス)。
なお、Aヒートは提訴が出て、(おそらく提訴の裁定に時間がかかり、提訴が通った場合/通らなかった場合の両方の18位以内を決勝進出させたため)Aヒートからは20人が決勝へ進みました。
今回は決勝は地元TVが生中継しました。Youtubeにアーカイブも残っています。
https://www.youtube.com/watch?v=5FZrGFNt5yc
[TempO決勝表彰式(2位同着)]
[終わりに]
選手権対象外なので、今回の目標は、WRポイントを積み増してランキングアップさせること。WRポイントは、年間(今年は)25レース程度の対象レースがあり、過去1年半の参加レースのうち、WRポイントの高い方から6レース分の合計が自分のWRポイントで、このポイント順に順位が付きます。自分は遠征前は2レースしか対象レースがなかったので、まるまる4レース分も加算されるので、ランキングアップは当然なのですが、遠征終わりにはせめて100位には入りたい、と思っていました。が、そんなに甘くはなく、結果、遠征終わりで149位という結果でした。
今後もランキングアップを狙って、そして世界選手権での好成績を目指して競技を続けていきます。