第9回世界大学オリエンテーリング選手権大会報告書

安斉 秀樹
トレーナー

報告書


内容

  1. トレーニングキャンプ
  2. レース
  3. 総評

今回は、大会期間中に渡航していたこともあり、半ば無理やりオフィシャルとして、登録させてただいた。これから自分がOLにどのように接していくかの指針とするためにできるたけ多く世界の舞台を経験したかったからである。オフィシャルとしては、不勉強をさらけ出してしまい、選手の役に立てなかったが、個人的に得られたことは多かった。ここでは「第三のオフィシャル」として、トレーニングからレースまで感じたことを報告する。

トレーニングキャンプ

トレーニングは、氷食谷を見下ろすスーパーオープンテレインで行われた。コンパスの指す方向に顔を上げると氷河を抱く山稜線が望め、大変気持ちよく走ることができた。このようなテレインのために、技術的なトレーニング(具体約にいえば、見通しの悪い森での直進能力)が十分できるか心配であったが、直進のトレーニングでは現地の地形(特に、露出した基盤岩が成す複雑な微地形)に慣れることと、いい印象を持ってレースに臨めることが重要であり、基本的な技術の確認は国内で十分できるはずなので、問題ない。現に選手は森で行われた個人戦でもよく対応していたように思う。

レース

レース結果は、見ていて大変楽しいものであった。ショートでは、A-Finalに手が届くところまで来た。複数の日本選手が壁に手をつけた瞬間を共有できて、うれしかった。クラシカルもリレーも、十分楽しませてもらえた。

総評

ユニバーシアードは、WCやJWOC(ジュニア世界選手権)と違い、レベルの低い選手も多いので、若手にとって目標にするにほ手ごろなレースであるといえる。国内の合宿やトレーニングの成果がそのまま結果になって現れる。日本が国際レースで活躍していくための足掛りになる。今国大活躍したフランスやイタリアのように、今度は日本が壁を登っていかなければならない。これから先しばらくは、着実に壁を登ったとしても頂が見えない状態が続くだろうが、光あふれる空に手をかける日が来ると確信した。

選手の皆さんご苦労さまでした。皆さんのゴール後の笑顔が、私にとっては最高の思い出です。


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