第9回世界大学オリエンテーリング選手権大会報告書

鈴木 卓弥
?年度 東京大学卒

報告書


昨年インカレ個人戦優勝者にはユニバーシアード出場権が与えられると決ってから「優勝してユニバーに行く」と強く思うようになった。インカレが不本意な結果に終わってからその割り切れない思いがユニバーセレクション、そしてセレクション通過後のユニバーにむけての準備へと自分を駆り立てていった、よくあいつは遠征に行って速くなった、なんて耳にするが、自分もこのチャンスを生かしてして、変身してやろう、そのためには走力、技術力ともに向上させる必要がある。そう思って準備を進めていった。走力については5月6月はL.S.D.やマラニック中心に董の量の、7月・8月はスピードトレを入れて質のトレーニングを十分に行えた。走行距離は5月284.8km、6月321.0km、7月287.2㎞、8月175.0㎞。技術力については合宿やレースを通して弱点の把握、そしてその克服のための練習という過程を繰り返していくことを考えた。ここでは特にコンバス直進を主にした方向決定という点で大きな改善が見られたと思う。このユニバーへの4ケ月あまりはとても充実し、満足のいく準備ができ、ずいぶん速くなった気になっていた。

さて、いよいよ旅立ち。飛行機に乗るのさえ初めての僕にとってスイスまでの一人旅は

新鮮な感勤の連続。とてもhighな気分でスイス入りする。そしてそんな気分のまま本番をむかえる。結果を振り返ってみると、ショート・クラシカル・リレーとどのレースも5分以上のミスが1回以上ある、心残りのレースとなった。その場にいかないと見えない巌しいポスト位置やスイスの地形に慣れていなかったことも大きいが、何より原因はプランにしろアタックにしろ自分のOLが甘いというところにあった。「厳密に」という言葉の意昧を痛いほど実感した。初めての海外遠征、様々な貴重な経験をすることができたが、この自分の甘さを痛感し、これからやるべき課題を持ち帰ったことが何より大きな収穫だった。これから来年のWOCを目指しその宿題を一つ一つ片付けていこうと思う。


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